どうも、おときちです!
前回の記事では株式を保有するメリットを
お話ししてきましたが、もちろんデメリットもあります。
今回は私が思う3つのデメリットについてお話ししていきたいと思います。
株式を保有するデメリット
元本割れしてしまうリスク
まず一つ目は、やはり元本割れしてしまうリスクが
ゼロではないという点です。
前回の記事で、投資信託やETFでは
大失敗するリスクはゼロに等しいとお話ししました。
以下は世界経済インデックスのここ10年の値動きです。
景気に左右されながら上下を繰り返し、
全体で見てみると右肩上がりに伸びているのがわかります。
しかし、短期的に見れば、大幅に下落している
タイミングがあるのもおわかりいただけると思います。
そのため、いくら中長期的に見れば必ず成長するとはわかっていても、
資産が目減りするタイミングは少なからず到来します。
例えば最近で言うと、上記のチャートを見てみると
コロナショックの2020年春頃にはガクッと株価が下がっています。
その後半年で持ち直していますが、
仮にコロナ直前に大量に株を買っていて、
下がった時に焦って売ってしまったとしたらどうでしょうか。
1000円で買った株を999円で売ればもう損失が発生します。
どんなに優れた目を持った投資家であっても、
明日に株価が下がっているのか上がっているのかを
完璧に予測することはできません。
チャートを見てお分かりの通り、
リーマンショックやコロナショックなどの
経済危機があっても、最長5年くらい持ち続けていれば必ず回復します。
ということは、一旦下がっても持ち続けていれば
必ず元の価格に復帰するのです。
私が「中長期的な投資」をおすすめしている理由は
ここにあるのですが、実は持ち続けるのも
それほど簡単なことではありません。
「持ち続けるべき」と頭ではわかっていても、
株価が日々下がっていくのを目の当たりにすると、
これ以上下がる前に売ってしまいたい、
と思ってしまうのが人間なのです。
中には、耐えきれずに下がりきった時に
売ってしまう方もいることでしょう。
なぜかと言うと、明日以降も下がり続けるのか、
明日から回復するのかは誰にもわからないためです。
自分が買った金額より安い金額で
売ってしまえば当然損が発生します。
20年後、30年後のために、目先の下落を
無視できる、心の強さが必要になります。
繰り返しになりますが、持っていれば
必ず株価は復活します。
そういう意味では、
これは避けられるデメリットと言えると思います。
「リスク」が大きい
2つ目は、「リスク」が大きいという点です。
リスクと聞くと、「危険性」を連想する方が多いと思いますが、
投資におけるリスクは、ブレ幅のことを指します。
「ハイリスクな商品」は危険な商品ではなく、
売却益と損質の開きが大きい商品のことを指します。
ここ10年くらいの日経225の値動きを見てみても、
1年で50%プラスになることもあれば、
40%マイナスになることもありました。
ということは、100万円投資をして、
1年後に150万円になっているか、
60万円になっているかが読めないということになります。
こういう状態をハイリスクな状態と呼びます。
日経225というインデックスで見てもこれだけの開きがあるので、
個別銘柄ではもっと開きが大きい「ハイリスク」な銘柄もあります。
借金をして取引ができる「信用取引」を利用すれば、
なおさらです。莫大な利益が出る可能性もあれば、
損失が出る可能性もあります。
投資する金額が大きければ大きいほど、
リスクは大きくなるのです。
そのため、何度でも言いますが、
少額をコツコツとという投資方法を私は推奨しています。
毎月決まった金額を中長期的に渡って
積み立てる方法を「ドルコスト平均法」と呼びます。
「ドル」とついていますが、
特にドル建てである必要はありません。
アメリカ英語の「dollar cost averaging(DCA)」をそのまま翻訳しただけで、
イギリスでは「ポンドコスト平均法」と呼ばれています。
例えばつみたてNISAなどを利用して
毎月3万円ずつ投資するやり方です。
ドルコスト平均法には、ここでデメリットとして
ご紹介したこ価格変動リスク吸収機能があるため
低リスクで運用できます。
そのロジックをお話しします。
まず、最初に金額を決めます。
そして、毎回その金額の範囲内で買える数量を購入します。
例えば、毎月1万円と仮定すると、
株価が2000円の時は5株購入でき、
株価が5000円の時は2株購入できます。
このように、株価に反応し、
購入できる数量が変わっていきます。
下の図をご覧ください。
青は250万円を一括で投資した場合、
緑は2万円ずつ合計250万円投資した場合を指しています。
安い時期にまとまって購入している分、
青の方が最終的な評価額はコツコツ投資した場合よりも多くなっています。
ですが、購入直後に株価が下落し、
2008年から2012年まで元本を割れています。
1つ目のデメリットでもお話ししましたが、
持ち続ければ上がるのはわかっていても、
株価が下がっている時には売りたくなってしまうのが人間の心理です。
この4年間は毎日、売るか持ち続けるかを
悩み続けることになります。
一方で、緑の線を見ていただければわかる通り、
評価額が投資額を上回ることはあっても、
下回る時期はほとんど発生していません。
これは、高い時期には購入数量が減り、
安い時にたくさん購入するため、
リスクが圧縮されているのです。
株式は中長期的に保有するのがコツですが、
ドルコスト平均法では、いつ売っても大損はしません。
一括投資の青の線を見ていただけると、
2008年から2012年の間には売ると損失が発生します。
デメリットの1つ目で紹介した、
「損失が発生する可能性がある」をカバーするための手段にもなり得るのです。
売買が成立しないケースがある
最後に3つ目のデメリットです。
保有株数が少ないうちはあまり気にしなくても良いのですが、
売買が成立しないケースがある、という点です。
投資信託にはその概念はありませんが、
ETFを含む株式には、指値、成行という2つの売買方法があります。
成行はその時点で場に出ている売り注文のうち
一番安い値段でその場で取引が成立するものです。
そのため、もし1000円で買いたいと思っていても、
売りに出されている一番安い値段が2000円だったら、
2000円で購入してしまうのです。
確実に買いたい方にはオススメですが、
買うまで約定金額がわからない怖さがあります。
一方で指値は、自分で買いたい値段を指定して買う方法です。
例えば、1000円で100株購入したい場合は、
1000円で指値注文を入れます。
この方法の問題点は、「自分の買いたい金額で、買いたい株数分」の
売り注文が入っていなければ買えないという点です。
もし1000円でちょうど100株の売り注文が入っていたとして、
誰かが自分より早く1000円で100株の買い注文を出してしまうと
時間が早い方が優先されてしまうため、
次に100株分の売り注文が発生しない限り自分には順番が回ってきません。
売る場合も同様で、自分が指定した値段で
買いたい人が現れない限り、
永久に売れないことになります。
その場合は多くの人が買いたいであろう価格まで値段を下げるか、
買いの相場が上がってくるまで待つしかないのです。
まとめ
今回は株式投資のデメリットを3つ紹介しました。
少しややこしいお話もあったかと思いますが、
前回のメリットと合わせてご自身の投資方法を検討されてみてください。
私は、株式投資のデメリットは
得られるメリットから考えると微々たるものだと思っています。