【米国ユニコーン企業】UiPath丨人間は働かなくてもよくなるかもしれない!?

 

どうも、おときちです!

 

今回からは米国のユニコーン企業を紹介してきたいと思います。

 

 

その前に、「ユニコーン企業」という言葉に

ピンと来ない方も多いかと思いますので、

ユニコーン企業とは何なのか簡単に説明したいと思います。

 

ユニコーン企業とは?

ユニコーン企業というのは、主にシリコンバレーの企業に使われる呼称で、

10億ドルの価値のあるスタートアップ企業」のことです。

 

特定の1社をさすことではなく、条件を満たす企業の総称です。

 

2013年にアイリーン・リー氏によって命名されました。

 

なぜ「ユニコーン」なのかというと、

ベンチャーキャピタルが投資した企業で、

評価額が10億ドルを超える企業は0.1%しか存在せず、非常にレアだからです。

 

「ユニコーンくらいレアな存在」ということです。

 

「ユニコーン企業 一覧」などと検索するとリストが出てきますが、

中国やアメリカの企業が多くリストされています。

 

 

2021年現在の最新のリストでは、

日本からは4社がノミネートされています。

 

AI企業のPreferred Networks、ニュースアプリのSmartNews、

Fintech企業のLiquid、ゲーム会社のPlaycoです。

 

また、みなさんおなじみのメルカリも、

2018年に上場するまではユニコーン企業でした。

 

上場するとユニコーン企業ではなくなる、

というのはユニコーン企業の面白い特徴でもあります。

 

 

さて、数あるユニコーン企業の中で、

今回はAI事業を実施されているUiPathという会社を紹介したいと思います。

 

 

UiPathとは?

会社のトップページを開くと「人間の成功を加速する」とあります。

フランス語サイトでは、「人間がロボットにならないために。」と書いてあります。
実際にどのようなサービスを提供している会社なのでしょうか。

 

 

彼らが開発しているのは、

RPA(Robotic Process Automation)」という技術です。

 

2016年頃を界にIT業界で聞かれ始めた用語で、

一言で表すと「デスクワークをAIを備えたロボットにやってもらう技術」のことです。

 

要は、人間が働かなくてもAIがデスクワークを行ってくれるのです。

 

日本でもすでに実用化が始まっており、

あるドキュメントを元に別の企画書や管理簿を自動で作成してくれたりします。

 

人間は8時間しか働けませんが、RPAは24時間働けます。

 

しかも、作業速度は人間の3倍です。ミスもありません。

単純計算でRPA1つで人間9人分の仕事ができます。

しかし、1番すごい点はそこではありません。

 

1番の売りは、RPA技術を導入するには

一切プログラミングが不要で、

ITに疎い人にもできるということです。

 

つまり、会社のIT部門を経由すすことなく、

各部門で独自に自動化を行えるのです。

 

RPAの導入は非常にシンプルです。

 

学習ボタンを押し、実際にその作業を行うだけです。

あとはRPAが自分の作業を真似てくれます。

 

RPAの概要についておわかりいただけたでしょうか。

それではここからUiPath社の紹介に入ります。

 

UiPathは、世界にRPA技術を広めるプロセスを

より身近に、簡単にすることに成功しています。

 

具体的にいうと、彼らはRPAロボットの

開発環境(UiPath Studio)、開発ロボットの

実行環境(UiPath Robot)、ロボットを取りまとめる環境(Orchestrator)を提供しています。

 

これらは革命的な発明で、RPAのハードルを一気に下げることに成功しました。

 

UiPathではロボットの開発にすら

プログラミングの知識がほとんど不要なのです。

 

以前もRPAの導入には専門知識は必要なかったのですが、

その前段階の開発にはプログラミング技術が必要でした。

 

これにより、プログラミングの専門知識のない人にでも

RPAの導入の門戸が開かれ、RPAは一気に一般層にまで浸透することになりました。

 

UiPathは、ITのバックグラウンドがない方でも

簡単に使用できるというコンセプトを大切にしており、

RPAに関する充実した教育プログラムを無料で提供しています。

 

 

 

これらのコースでは、基礎から応用まで

RPA導入の全てを学習することができます。

 

「RPAとは何か」、「RPAを開発するには」、

「RPAの管理方法」などに始まり、

「Emailを自動化する方法」など具体的なソリューションも提供しています。

 

さらに、自社業務改善のためのRPA導入を目指すだけでなく、

他社からのRPA開発/導入案件を受注するための認定資格も用意しています。

 

これは例えば、私がUiPathを通じてRPAを学び、

自社にRPAを導入できるだけでなく他社からの

RPA導入案件を請け負うことができるようになるということです。

 

これによりさらにRPAの普及を加速させようと考えているのです。

 

彼らにとってRPA開発はあくまで業務のごく一部であり、

本来のミッションは「RPA導入のハードルを下げる」ことであるためです。

 

 

さらにすごいのは、国という垣根を超えた

オンラインコミュニティやミートアップイベントを開催しており、

世界中のエンジニアとRPAの導入を検討している企業を結びつける活動も行っていることです。

 

RPAの開発に始まり、開発環境の整備、

オンラインコースを通じた技術者の育成、

技術者とニーズのマッチングまで一貫したサービスパッケージを提供しているのです。

 

これにより、UiPathのカリキュラムを通じてRPAを学んだ人が

仕事を見つけられるようになり、

これから学びたい人を取り込むこともできます。

 

 

冒頭で述べたようにユニコーン企業は上場をしていないので、

当然UiPathも上場していません。

 

しかし、UiPathは新規株式公開のための登録草案を

証券取引委員会に提出したと報告されており、

今後の動向が注目されます。

 

2020年の初め、UiPathは102億ドルの評価額をもって

2億2500万ドルの資金を調達しました。

 

ニューヨークのハイテク企業の中で、

ウォール街デビューにおける「1番価値のある企業」と言える規模でした。

 

IPOは2021年前半に行われるであろうと言われています。

 

株式公開の価格は決定していませんが、

ウォール街情報各誌も、「新興のRPA市場で最もホットなスタートアップの1つ」と評価しています。

 

UiPath社自身も株式公開に対する姿勢は積極的で、

株式公開は大きな望みであるとしながらも、

「時期が来たら行う」と表明しています。

 

UiPathは日本にも支社を持っていることから、

今後日本国内でも注目度が高まると予想されます。

 

 

まとめ

この記事を読んでいる皆さんの中にも、

UiPathに興味が出てきたという方もいらっしゃることと思います。

では、UiPathのIPOはいい投資方法なのでしょうか。

残念ながら、現段階ではなんとも言えないのが本音です。

 

UiPathの財務事情やIPOの価格はまだ情報開示されていないためです。

 

注目企業のIPOが行われる時、設定価格が高すぎて

初値がそこに届かないことがあります。

 

いいIPOの条件は、第一に「価格が適正であること」です。

逆にいうと、産業の伸び代から判断するに、

価格が妥当であれば十分にいい株になると思います。

 

RPA技術はコロナの感染拡大前から大きな需要があった産業ではあります。

 

しかしコロナをきっかけに、会社が人間の労働に対する

将来のリスクを軽減する方法を模索し始め、

人々の関心はさらに加速しているのが事実です。