どうも、おときちです!
ここまでの記事で、私は繰り返し
「個別銘柄はギャンブルだ!」
「初心者は投資信託(ETF)に投資するべき」と主張してきました。
しかし、初心者は完全に個別銘柄を買ってはダメ。
というわけではありません。
今回の記事では、初心者が買っても
比較的リスクが低い米国株銘柄の選び方についてお話しします。
あくまでリスクが低いというだけで、
このやり方で確実に儲けられるわけではありませんのであくまで自己責任でお願いします。
今回紹介するのは、「今が底値であると思われる銘柄」と、
「インデックスと似た動きをする銘柄」です。
今が底値であると思われる銘柄
まずは前者からお話ししていきます。
現在のコロナの状況下では、
旅行業界などがこれに当たります。
例えば、これはある米国航空会社の値動きです。
2013年頃から割と順調に株価が伸びていますが、
2020年のコロナショックで大幅に下落しています。
現在は少し持ち直してきているのですが、
まだまだコロナ前の水準と比べると低い価格をキープしています。
航空系はまだまだ持ち直しに時間がかかると思われますので、
今はまだ買っても大丈夫な部類だと思います。
以下は別の米国航空会社です。
こちらは、2000年前半から2015年にかけて不調が続いており、
それ以降持ち直したもののまたコロナで急落しています。
コロナ以前から動きが安定せず
一見危険銘柄に見えますよね。
しかし、株価もわずか18USDです。
例えばこの会社を応援する意味で10株買ってみたとします。
株価がコロナ前の水準(30USD前後)に復帰すれば、
それだけで120USDの儲けです。
コロナが収束して国内外に旅行できる環境に戻ったとして、
永久に今の価格で燻り続けるとは思えないため、
最低でもそのくらいは上がると思っていただいて大丈夫だと思います。
しかし最悪の自体も想定しておきましょう。
例えばこれ以上に状況が悪化し、
最悪倒産してしまったとします。
株価は0になります。
みなさんが失うMAXの金額は、
10株購入した場合で180USDです。
1株しか購入していなければわずか18USDです。
このくらいであれば他のETFや
投資信託ですぐに取り戻せます。
大勝ちを狙うと大損もあり得ますので、
最悪株価が0になっても大丈夫な範囲で投資をすることが重要です。
底値であると「思われる」と書いたのは、
本当にその値段が底値に近いのかは誰にもわからないためです。
そこは各自の判断になるため、
18ドルよりも下がるとみなさんが考えればそれは底値ではありません。
1株100USDの株式が底値だと判断することもできるとは思います。
ただし、株価が0になる可能性を考慮すると、
1株しか持っていなくても100USD損をします。
個人的には、0との差が小さければ
小さいほどリスクも低いとは思っています。
「底値と思われる銘柄」は、「これから成長する銘柄」と言い換えることもできます。
一般的に株式投資家が狙っている個別銘柄がこれに当たります。
そこに「株価が安い」という要素をプラスすることで、
初心者の方にとってさらにリスクを下げることができると思っております。
またさらに、金額ベースでリミットを設けておくことも有効です。
私の場合は、月々の投資額の20%まで。
というルールを課しています。
毎月10万円を投資に回せるのであれば、
個別株に回す割合を2万円に抑えるということです。
先ほど紹介した18USDの株であれば、10株買うことができます。
あくまで投資の軸を個別株に置くような投資はやめてください。
そして、このタイプの銘柄を購入する際は
「どこまで上がったら売却するか」の出口戦略を設けておくことが必要です。
そうでないとある程度上がった後も
株を持ち続けてしまい、価格変動リスクで一喜一憂することになります。
株価が何ドルになったら売却する、
今の価格から何%上がったら売却するなど、
自分の中でのゴールを設定してください。
逆に、下がっているからといって焦って売る必要はありません。
なぜなら、元々失ってもいい金額しか投資していないためです。
繰り返しになりますが、株価が0になったとして、
上記の株では10株持っていても損するのは2万円弱です。
株価が18USDから10USDに下がったからといって売る必要はありません。
目標とする金額まで上がるまでは
持ち続ける必要があります。
このタイプの株式の最大のメリットは、
短期投資でお小遣い稼ぎをすることができる点です。
以前の記事で、インデックス投資は
長期間(20年以上)持ち続けることで
最大の効果を発揮できるとお話ししましたが、
こちらの場合は短期的に1万円を2万円にすることが可能です。
一方でその1万円を全て失うリスクもあるということをご承知おきください。
インデックスと似たような動きをしている銘柄
続いて、「インデックスと似たような動きをしている銘柄」についてお話しします。
こちらは上記とは全く違う戦略で運用します。
これは非常にシンプルで、
S&P500のチャートと似た動きをする銘柄を選ぶだけです。
参考までに以下のチャートをご覧ください。
これはマイクロソフトとS&P500の値動きを比較したものです。
グレーがマイクロソフト、ブルーがS&P500です。
マイクロソフトの株価は、信じられないことに
S&P500をはるかに上回るスピードで成長を続けています。
しかも、高騰や下落はほとんどS&P500と
同様の動きをしていることが見て取れます。
先ほどお話しした「現在底値にあると思われる銘柄」の場合は、
目標額まで値上がりをしたら売却するべきと書きましたが、
こちらの場合は長期間保持し続けるべきです。
中長期的に見たときに安定して成長を続けているためです。
このタイプの株式は、インデックス投資と同じような感覚で
長期間持ち続けることができますし、
場合によってはインデックス以上の成長も見込めるというメリットがあります。
私が考えるデメリットは2つあります。
まず1つ目は、そもそも株価が高い企業が多いという点です。
本日時点でマイクロソフトの株価は244USDです。
たった1株持つために3万円近くのお金がかかります。
S&P500に含まれるような超優良企業の株価を見てみると、
100USD以上の値段がついているものがほとんどです。
アマゾンのように、1000USDに迫るものも珍しくありません。
資産を増やすことを目的として1株だけ保有するというのは
あまり現実的ではありませんので、
ある程度の投資効果を出すにはまとまった資金が必要です。
もう1つのデメリットは「インデックスと同じような動きをする」点です。
メリットである「インデックスと同じ動きをするので安全である」に
矛盾するように聞こえますので、少し解説します。
一言で言ってしまうと、インデックスと同じ動きをするなら
インデックスを持てば良いためです。
例えば代表的なインデックスであるS&P500は、
米国の超優良企業の詰合せパックです。
世界の名だたる企業500社が同時に倒産することは考えにくいため、
リスクが限りなくゼロに等しいのです。
しかし、個別銘柄は、たった1社の株式です。
当然、その会社が倒産すれば株価は0になります。
マイクロソフトやアマゾンが倒産するとは考えにくいですが、
20~30年後も今のように活躍し続けているかどうかは誰にもわかりません。
先ほどこちらのタイプの株は長期的に保有するべきと書きましたが、
長期的に保有するならインデックスでよいのです。
S&P500に含まれる500社の内訳は定期的に見直されます。
いわば、成績が下がってきた企業の株を売って新たな有望株を探す作業を、
自動的に行ってくれているのです。
まとめ
私は個人的には、そういう手間を自分で
負担してまで個別銘柄を持つメリットを感じません。
夢もリスクもあるのが個別銘柄ですので、
自分にあった投資方法や出口戦略をしっかり考慮した上で検討してみてください。