どうも、おときちです!
みなさんは、Amazonが始めた「気候への誓い」をご存知でしょうか。
少しでも環境に配慮するために、Amazonは「Amazon Climate Pledge Friendly」バッジを
マーケットプレイスに設置しました。
このバッジは、おむつやリップクリームなど、
すべてのカテゴリーや商品に貼られています。
しかし、このプログラムはどのようなもので、
このバッジは何を意味しているのでしょうか。
販売者はどのようにして参加できるのでしょうか。
今日はこの「気候への誓い」が業界に与えている影響について見ていきます。
気候への誓いについて
そもそもこの取り組みはどのように始まったのでしょうか。
アマゾンの環境への取り組みは堅実かつ継続的で、
彼2019年にThe Climate Pledge initiativeを設立し、
2040年までに事業全体でカーボン・ネット・ゼロにするという努力目標を掲げています。
これは、パリ協定よりも10年早い達成目標です。
1グローバル企業の取り組みとして成し遂げるには、
相当な努力が必要となることでしょう。
ここ数年、アマゾンはドローンや電気自動車による配送、
太陽光発電によるフルフィルメントセンター、
フラストレーションフリー包装など、
数々の持続可能性に関する取り組みを立ち上げ、推進してきました。
その最新の取り組みが「Climate Pledge Friendlyバッジ」なのです。
2020年9月、Amazonで初めて「Climate Pledge Friendlyラベル」が登場しました。
これは、買い手が環境に優しい持続可能な商品を見つけやすく、
購入しやすくすることを目的として導入されました。
「顧客は25,000以上の商品を検索する際にClimate Pledge Friendlyラベルが表示されるようになり、
顧客への出荷時のカーボンフットプリント削減など、環境保全に役立つ19種類のサステナビリティ認証のうち、
1つ以上の認証を取得していることを示すものです」とAmazonは初日のブログ発表で述べています。
ユーザーは、Amazonの検索結果でClimate Pledge Friendlyの
商品をラベルで見ることができます。
商品の詳細ページを閲覧すると、
サステナビリティに関する追加情報も表示されるようになっています。
アマゾンはこれまでに、レインフォレスト・アライアンスや
ブルーデザイン、エナジースター製品など、18もの第三者認証機関と提携しています。
これには、さまざまな非営利団体、政府機関、
個人の研究所などが含まれており、
それぞれが独自の認証要件を持っています。
これと並行して、AmazonはCompact by Designと呼ばれる独自の持続可能性認証基準を立ち上げました。
Compact by Designとは?
このプログラムの目的は、より効率的に設計された、
より少ない包装で済ませることのできる製品を特定することにあります。
コンパクト・バイ・デザインは、これまでとは違った
エコフレンドリーな視点を提供しています。
外部認証を受けていない商品については、
Amazonは独自の認証プロセスを持っています。
カタログに掲載されている既存の製品属性を考慮し、
アマゾンはどの製品がサステナビリティ認証を受ける資格があるかを判断し、
ウェブサイト上で自動で判別しています。
圧縮された製品、空気の量が少ないもの、
効率的な包装が行われているものなど、
「環境に優しい」属性が含まれています。
アマゾンは認証の中で単位効率を重視しており、
商品パッケージの寸法、商品重量、単位数などは、すべて単位効率の方程式の一部です。
では、販売者がこのプログラムに参加するには
どうしたらよいのでしょうか。
特別な手続きは必要なく、既存のAmazonベンダーは対象となる商品を登録することで参加できます。
AmazonのCompact by Design認証を含む、
プログラムのページに記載されている認証のうち
1つ以上を取得している商品は、
Amazon Climate Pledge Friendlyバッジを表示する資格を得られます。
最近になって、このプログラムにさらに20社が参加しました。
現在のところ、トータルで12カ国53社が参加しています。
最新の参加社グループの中で最も注目を集めているのはIBMです。
2030年までに温室効果ガスの排出量を
「ネットゼロ 」にするというアジェンダを火曜日に発表しました。
ネット・ゼロ とは、排出された温室効果ガスが
除去された温室効果ガスと同等であることを意味します。
つまり、排出した温室効果ガスと同等以上の温室効果ガスを吸収・除去するということです。
ネット・ゼロ を達成するために、IBMは2010年の排出量と比較して
2025年までに温室効果ガスの排出量を65%削減し、
2025年までに再生可能エネルギーによる電力を75%、
2030年までに再生可能エネルギーによる電力を90%使用し、
さらにカーボン・キャプチャーなどの技術を使用して
「残留排出量 」と同等の温室効果ガスを除去すると宣言しています。
2019年には炭素排出量に手数料を課しその収益を市民に
現金還元する計画を提唱する国際政策機関「クライメート・リーダーシップ・カウンシル」の創設メンバーともなっています。
「The Climate Pledgeに参加してもIBMの利益が減ることは全くありません。
全体として、気候変動やその他の環境的持続可能性の側面に対応するための技術革新は、
地球にも役立つビジネスチャンスを表しています。
経済にも環境にも良い。それがサステナビリティの本質です。」と、
IBMのチーフ・サステナビリティ・オフィサーであるWayne Balta氏は言います。
データやAI、コンピューティングを
気候変動との戦いに役立てることができます。
例えば、IBMの研究部門では、これらの技術を使って、
大気中の炭素を除去するのに役立つ可能性のある物質の発見を加速させています。
とBalta氏は付け加えます。
先日発表された気候誓約書に署名した他の企業は、
物流会社のVanderlande、化石由来の材料や製品に代わる再生可能な代替品を提供する林業会社のUPM、
再利用可能なドリンクウェア会社のMiiR、建物の内部環境機器や
ソフトウェアを販売するJohnson Controls、使い捨てプラスチックの
排除に力を入れている小売業者のIceland Foods、
有機作物の生産と加工を行っているDaabonなど、あらゆる業界にまたがっています。
その他、すでに誓約書に署名している企業には、
Microsoft、Unilever、JetBlue Airways、Uber、Rivian、Best Buy、Mercedes-Benz、Verizonなどがあります。
アマゾン創業者のベゾス氏は、The Climate Pledgeのウェブサイトの声明の中で、
「この問題で群れの真ん中にいるのはもうやめて、自分たちの規模の力を使って変化を起こすことにした」
「年間100億個以上の商品を配送するアマゾンのような
物理的インフラを持つ企業が、パリ協定を10年早く達成できるならば、どの企業にもできることです」と述べています。
実はベゾス氏は、二酸化炭素排出量の削減を求める
Amazon従業員からの批判に直面し、
この気候宣言を発表しました。
まとめ
企業にとって気候誓約書に署名するということは、
以下の3つのことを行うことに同意することを意味します。
・温室効果ガスの排出量を測定し、「定期的に」報告すること。
・効率改善、再生可能エネルギー、原材料の削減、その他の炭素排出削減戦略を組み合わせた「脱炭素化」を行う。
・企業が2040年までに事業活動で削減できない炭素排出量については、「追加的、定量化可能、実質的、永続的、かつ社会的に有益なオフセット」を購入する。
これらの目標を達成するためには、他の大企業とも協力しなければなりません。
関係する企業はみな、お互いのサプライチェーンの一部だと考えられるためです。
このように、Amazon一社ではなく、サプライチェーン全体の問題として
自ら参加を名乗り出る企業があとを立ちません。
クリーンエネルギーにより力を入れたいバイデン大統領が就任した今、
これら参加企業の注目度はより高まることが予想されます。