アメリカのバレンタインデーはチョコレート業界にどのような影響を与えるか?

 

どうも、おときちです!

 

バレンタインデーにチョコを渡すのは日本のカルチャーだと思っている方も多いようですが、

キリスト教のイベントとして世界中で古くから親しまれている文化です。

 

日本の場合は「女性が男性に」という側面が強いのが特徴ですが、

海外では双方に贈り物を贈り合います。

 

今日はこのことについて、

詳しく解説していこうと思います。

 

現在のアメリカのバレンタインデーは?

 

コロナの影響もあり、今年のバレンタインデーは

ロマンス的な意味合いだけではなく、

家族や友人と愛とチョコレートを共有し、

絆を深める機会としても大きな意味があります。

 

全米菓子協会が発表したデータによると、

86%のアメリカ人が今年のバレンタインデーに

チョコレートやキャンディーを購入したそうです。

 

過去52週間のチョコレート消費量は4.7%増加し、

プレミアムチョコレートはその2倍に増加しており、

この傾向はバレンタインデー以降にも継続していると、

フェレロのフィル・デコント氏はCNBCのインタビューで述べています。

 

フェレロのチョコレートは日本でも人気ですが、アメリカでも同じように人気です。

 

 

コロナの影響でロマンチックなディナーに出かける機会は少なくなっている一方、

予約もいらず手軽に贈れる既製品のチョコレートの人気が上がっているのです。

 

アメリカでは、バレンタインデーにはロマンチックなパートナーに対してだけでなく、

家族や親しい友人にも愛を表現するので、

チョコレートはより一層重要な要素になっていると言えます。

 

 

2021年のバレンタインデーは例年とは少し違って見えるかもしれませんが、友人への感謝の気持ちは、確実に特別な意味のあるものになるでしょう」と、

フィル・デコント氏はCNBCのインタビューで語った。

 

National Retail FederationとProsper Insights & Analyticsの調査によると、

今年のバレンタインデーの支出は減少し、

平均するとプレゼントやお祝いに165ドルを支出しました。

 

日本と比べるとかなり高い水準ですよね。

 

例年よりダウンしている要因は、

外で祝う代わりに自宅で祝う人が多いためで

、昨年から32ドルダウンしています。

 

しかし、チョコレートの売り上げは、

特にプレミアム製品の売り上げが伸びています。

 

コロナの影響で、高級レストランから

高級チョコレートに嗜好が移ってきたという見方もできます。

 

高級チョコレートはチョコレートにしては高いですが、

レストランの食事よりは遥かに安く、手軽にプレミアム感が得られます。

 

デコント氏は、「プレミアムチョコレートは、

平常心や精神的な休息のレベルを提供する役割を果たすことができます」と語った。

 

フェレロはキンダー、ヌテラ、バターフィンガーなどの

ブランドを所有しているが、

フェレロのゴールデンギャラリーのようなプレミアム商品も持っています。

 

 

これらの多様なキャンディーブランドをポートフォリオに持つフェレロは、

恋愛関係以外の祝日にも、幅広い消費者にアピールすることができます。

 

例えば、親御さんはノベルティの形をしたチョコレートの箱で

子どもたちにサプライズを仕掛けたりできますし、

テーマ別に作られたアソートバッグは、

友人たちと一緒に祝うバレンタインデーに効果があるかもしれません。

 

一般的には2月13日に祝われるギャレンタインデーは、

10年以上前にシットコムの「パークス&レクリエーション」で

広く知られるようになり、今でも多くの人に愛されています。

 

また、フェレロは、消費者が家庭で朝食をとる機会が増えれば増えるほど、

同社のヌテラチョコレートヘーゼルナッツスプレッドの需要が増加することを見てきました。

 

デコント氏によると、昨年から、人々はヌテラの

大きな瓶を購入する傾向にあり、さらに多くの数量を購入しているといいます。

 

外出する人は少なくなっていますが、

私は外に出た時にはみなさんが購入する商品の数を数えています。その数を把握しわかってきたことは、

バスケット全体のサイズが大きくなったことと、購入するユニットのサイズが大きくなったことです。

巣篭もり需要により人々の消費にも変化が出ているのです。

 

そんな中で迎えたバレンタインデーでは、

いくつかの銘柄に例年以上に顕著な動きがありました。

 

Rocky Mountain Chocolate Factory(RMCF)

 

以下のチャートを見てみましょう。

 

名前の通りチョコレートの会社です。

 

主にライセンスとフランチャイズ展開でじわじわ成長を続けている会社です。

 

株としての知名度は低く取引量も少ない銘柄なのですが、

 

バレンタインデー前後を境に、株価が1.5倍に高騰しています。

 

実は、この会社は小さい会社の割には配当率が高く(3.3%)、隠れた人気のある銘柄です。

 

続いて、1-800-Flowers.com Inc. (FLWS)です。

 

 

1-800-Flowers.com Inc. (FLWS)

Rocky Mountain Chocolate Factoryよりは

少しピークが早いですが、同じように2021年2月に急激に株価が伸びています。

 

 

 

この会社は花や食料品のギフトを専門に扱っている会社で、

毎年母の日やバレンタインデーに業績を伸ばしています。

 

しかし、昨年の同時期と比べて今年は株価上昇が顕著になっています。

 

昨年9月にHarry & David社を買収して以来

チョコレートも扱い始めているため、

その影響が出ているのではないかと推測しています。

 

その買収の影響もあり、1-800-Flowers.comの収益は今年度、

11.4億ドルに50%以上跳ね上がると予想されています。

 

次に紹介するのは、L brandsという会社です。

正式名称はLimited Brandsという会社です。

 

時価総額は270億ドルあり、ここまでに紹介した会社とは異なり、厳密には大型株の部類です。

 

 

L brandsはVictoria’s SecretとBath & Body Worksという強力なブランドを持っており、

1年前のバレンタインデーにも成長を見せましたし、

それ以降もさらに70%以上も成長しています。

 

これらのブランドは主に女性をターゲットとしており、

米国では男性から女性に贈り物を贈る機会が多いことを物語っています。

 

バレンタインデー以外にも、最近引き上げられた第4四半期のガイダンス、

印象的な国際シェアの拡大、市場シェアの優位性確立、

そして最近宣言された特別配当(2月20日現在登録されている株主に3月6日に支払われる)を考慮しても、

L Brandsに投資をするのは悪い選択ではないと思います。

 

 

まとめ

 

今回は、バレンタインデーをきっかけに株式市場が

どのような影響を受けるかという点について触れてみました。

 

このように身近なニュースは意外なほどに市場の動きとマッチしています。

 

株式投資が難しいと考えている人は、

ニュースと株価の連動がわからないためだと思います。

 

しかし、難しいニュースを度外視して、

このような身近な話題のみを見ても自分なりの

投資のポートフォリオを作ることはできると思います。

 

バレンタインデーの時期だからチョコレートや女性向けプレゼントの株価が上がるかなー、

などと考える癖をつけるだけで自然と選球眼は磨かれていくものです。

 

応援したい会社や業界、興味のある会社に絞って

アンテナを張るのもいいと思います。

 

そうしているうちにニュースを見て

投資先の株が選べるようになってくると思います